経皮毒と安全なシャンプー
『経皮毒』と聞くと、
このように反応する方もいます。
「そんなの都市伝説だよ」
「毒が皮膚から入るわけないよ」
「大した影響なんてないでしょ」
確かに、
目に見えないものやメカニズムは
否定される傾向にあります。
あるいは、存在は認められても
軽視される傾向にあります。
1980年代にも、
同様のケースがありました。
目に見えないから、
メカニズムが想像できないから、
その影響が軽視されていたものがあります。
「大した影響なんてないでしょ」
当時にも、このような声が
あがっていたと言われています。
その結果、
わずか10年で100万人が感染し、
免疫不全を引き起こしたウイルスがありました。
ヒト免疫不全ウィルス。
通称AIDSと呼ばれる
免疫不全を引き起こすウイルスのことです。
このように、当時の常識では
軽視されていたものが、
あとになって非常事態を引きおこす
ケースがあるのです。
私としては、このケースに
経皮毒があてはまると思っています。
もちろん、免疫不全を引き起こすような
ところまでは至らないとは思いますが、
皆さんの髪の毛を傷ませ、
損なってしまうような事態には
影響すると思っています。
では、経皮毒はどういったものに
含まれているのか。
一番身近なものがシャンプーです。
シャンプーの中には、
体にとって良くないものが
入っていることがあります。
例えば、ラウレスやアルコールなどです。
ラウレスは界面活性剤、
つまり洗浄剤の一種です。
洗浄剤ということで、
ラウレスには泡立ちがよく
汚れを落としてくれる効果があります。
しかし、頭皮にとって
悪い成分も含まれています。
ラウレスが『ラウレス硫酸Na』の
略であることからも分かるとおり、
ラウレスは化学物質として、
頭皮や髪に悪影響をおよぼします
(ラウレスの正式名称は
『ポリオキシエチレン
ラウリルエーテル硫酸ナトリウム』)。
ラウレスは髪や頭皮の
脂分を奪ってしまいます。
ひとつ前の記事では、
「頭皮の水と脂が
ちょうどいいバランスに保たれることで、
髪の湿度がちょうどよく保たれています。」
とお書きしました。
つまり、脂分が奪われることで
湿度のバランスが崩れ、
結果的に髪にダメージが及んでしまうのです。
また、アルコールも頭皮に
悪い影響をおよぼします。
シャンプーには有効成分として
エタノール(アルコールの一種)
が含まれているものがあります。
このエタノールは頭皮や髪を
乾燥させるだけでなく、
髪を変性させて縮れ毛や枝毛を起こす
原因にもなってしまうのです。
「いつも使っていたシャンプーに
そんな影響があるなんて!」
と思ったかたもいると思います。
もちろん、経皮毒といっても
そこまで毒性が強いものではないので、
「すぐに辞めないと髪の毛が
どんどん抜け落ちる!」
といったことはありません。
しかし、長期的に見れば、
やはり髪への悪影響は
無視できないものなのです。
ちなみに、シャンプー以外にも
髪にダメージを与える経皮毒が
含まれているものがあります。
それが何かについては、
次回の記事でお話いたします。
皆さんも、ぜひ自身がいま使っている
シャンプーが安全かどうか、
確認してみてくださいね。
中西洋子
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